2013年10月16日水曜日

公開禁止の問題作? 見世物小屋のスターが出演する映画『FREAKS』


人々は現在よりも社会福祉が発達していなかった時代に身体障害者を舞台に立たせて見せ物としてショーを行っていた歴史をもっている。「FREAKS」はそんな見世物小屋を舞台とした映画だ。その出演者はなんと当時見世物小屋で実際に活躍していたスター達だった。※以下ネタバレも含みますので閲覧ご注意ください。




「FREAKS」は1932年に公開されたアメリカの映画。監督はトッド・ブラウニング(Tod Browning)公開当時は、世間に衝撃を与えイギリスでは公開から30年もの間、公開禁止となっていた。そして監督トッド・ブラウニングは本作以降、仕事に恵まれずキャリアを閉ざす事となった。




舞台は旅回りの見世物小屋。小人症のハンス(ハリー・アールス)とフリーダ(デイジー・アールス)は婚約を誓い合うも、ハンスは空中ブランコ嬢のクレオパトラに夢中だった。



クレオパトラは気のある素振りを見せながらも、弄んでいるだけで、それに気付かないハンスは貢ぐ一方。そんな中、クレオパトラは怪力男ヘラクレスと悪巧みを企てる。それは自分とハンスを結婚させ、ハンスを毒で殺害し財産を奪うというものだった。




そしてクレオパトラとまんまと騙されたハンスは結婚の宴を始める。ハンスの仲間達はクレオパトラも仲間に迎えようと杯を交わそうとするが、彼女は拒絶し宴は台無しになった。


「汚らわしい醜悪な化け物め。」




それからハンスに「薬」と嘘を吐き、毒を飲ませるクレオパトラだが、彼や見世物小屋の仲間達はすでに彼女の陰謀に気付いていた。そして彼らの復讐劇が始まる。寝たきりを装うハンスは皮肉交じりにクレオパトラが言った言葉を思い出すように呟くのだった。


「汚らわしい醜悪な化け物め。」




こうしてヘラクレスはナイフで殺され、クレオパトラは舌を切られ不具にされてアヒル女として見世物小屋に売られてしまうのであった。


大筋はこのような内容ですが、作中では他にも様々な見世物小屋のスターや役者達が登場します。




写真の彼、ハーフボーイことジョニー・エックは生来から下半身のない重度の障害者。彼の兄のロバートは健常者で、エックは10歳の頃に人体切断マジックで兄とともに出演。サクラとして紛れていたロバートをマジシャンが指名して彼の体を真っ二つにするが、舞台ではエックとすり替わっており、上半身だけで歩き回る姿に会場はパニック状態となり、失神する者までいた。




デイジー&ヴァイオレッド・ヒルトン姉妹は体が結合している結合双生児、別名シャム双生児とも呼ばれている。FREAKSでは吃音のロスコーとデイジーが婚約し、ヴァイオレットも後に別の男性と婚約するが、プロポーズで抱きしめられたヴァイオレットの隣で本を読んでいたデイジーが幸せを同じように感じている姿が印象的だ。



見所は他にもある。ヘラクレスと喧嘩別れをしたヴィーナスと心優しい道化師のフロゾが結ばれる瞬間。髭女ことオルガ・ロデリックの出産。芋虫男というステージネームを持つプリンス・ランディアンが煙草を付けるシーンは見事としか言いようがない。「FREAKS」独特の皮肉な洒落も見せながら、姿は違えど同じ人間の生きる姿がそこにはあるのかもしれない。


出典:http://artblart.com/tag/elizabeth-grosz-intolerable-ambiguity-freaks-asat-the-limit/

http://dailydamocles.wordpress.com/2011/03/04/shut-the-huck-up-pandering-mike-huckabee-descends-into-the-racist-wingnut-abyss/freaks/
引用:http://www5b.biglobe.ne.jp/%257emadison/worst/freaks/freak.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/フリークス_(映画)

人気の投稿